仙台市内では街路樹として植栽されているユリノキ(百合の木)が満開に咲いています。ユリノキは北アメリカ原産の落葉高木で、5月中旬頃から6月にかけてチューリップのような花を咲かせます。花は高木で上向きに咲くため下から見上げる他はありませんが、仙台市水の森の街路樹では、歩道橋の上から撮影することができました。
黄緑色の花弁は6枚で、萼のような花被片が3枚垂れ下がる。花弁には基部に橙色の斑文がつきアクセントになる。花は枝先につくため風が吹くと大きな葉と一緒にゆらゆらと揺れる。
雌しべは円錐形の花床に多数つく、雄しべは雌しべを囲むように多数つく。雄しべの葯から花粉が出ていて暗紅色の雌しべにも花粉がついている。花は近づくと甘い香りがして多くの蜜を出す。花を真上から見ると橙色の斑紋が一つの花弁のような形になっていて面白い。
葉は互生し4〜6裂する。葉はやっこだこに似たユニークな形をしている。
幹がまっすぐにのびる樹形。モクレンやコブシの仲間で、花も葉も樹形も美しいので街路樹として良く植栽される。
果実は集合果で、多数の翼果が松かさのように集まる。 11月8日
ユリノキは黄葉も美しく、逆光で葉脈が透けて見える。 11月8日
冬の時期でも残ってる果実。一つの実は細長い楕円形の翼があり、基部に種子がついている。枝先に小さな冬芽が見える。 3月15日
若い冬芽と葉痕。 11月8日
仙台市水の森